インドは12億人の国です。
日本人にはない生活力やエネルギーを感じました。 そして、これから途方もなく発展していく可能性を秘めている国だと思いました。 ◆車の運転 これはすごいです! 1.まずバスに乗った瞬間から!! ものすごい勢いで、揺れながら進みます。 座席の通路側は振り落とされそうな緊張感で、掴まれるものを探しました。 バスのスピードは最高スピードでも100キロぐらいまでしか出ないと言っていましたが、ウッソー!という感じ。 歩きながら舗装道路も陥没している所があったので道路事情も大きいと思いますが、乗った実感としてはほとんど爆走しているように感じました! 腕置きを下ろして、ようやく体を安定させることができました。 2.車の列とクラクション たとえば3車線のところ、4~6台くらい平気で並行して車が走っています!! 目が点になりました。 オートバイも縫って入ってきます。 隣り同士の車体間隔が10cmくらいにしか見えないほど、ほとんど擦り合うように走っているのがスゴイっ!!! 先に割り込んで入った者勝ち!(命知らず?!) クラクションがほとんど途切れることなく、至る所から聞こえてきます。 当然、部分的に凹んだり壊れて応急処置されたところがパッタンパッタンしている車なども沢山走っていました。 日本人にはとても運転は無理!! 旅行中に、事故や大声でもめている場面に“数回しか”遭遇しなかったのは奇跡と思えます。 帰国して乗った高速バスの運転はなめらかでクラクションはただの一度も聞こえませんでしたし、いよいよ家近くになり降りる準備をする頃にはあまりに静かで耳が遠くなったのかと思うほど平穏でした~(笑) ◆トイレ まずインド空港で失敗しました。 用を済ませてから水を流すところを探しましたが、どうしても見当たりません。 壁には便座に敷く用紙入れのような銀色の四角い面(上下が仕切られている線がある)と、便座の横に蛇口とシャワーホースがありました。 このシャワーホースで流すのかな?と手に取って、上から流そうとしました。 が、ちょっと蛇口をひねっただけで「ジャッ!」とものすごい勢いで蛇口から水が飛び出してきて、床を濡らしてしまいました。 「じゃ、蛇口とシャワーを切り替えるのかな?」と蛇口の横のつまみをカタカタ回し(あまり回らない)、また蛇口をひねってみました。 「ジャッ!」。 またもやものすごい勢いで蛇口から水が飛び出してきたので、慌てて止めました。 ドアの外側で、トイレ掃除の人が何か言っている声が聞こえます。 「あ、しょうがないね!!×××・・・!」と言っている感じです。 でもインド語でわかりません。 もう一度だけ蛇口の横のあまり回らないつまみをカタカタ回して切り替えようと試みましたが、またまたアウト! 万事休す!!! 諦めてドアを開け、外の人に救いを求めました。 掃除の人が便座の用紙入れのような部分を指差します。 私が上下に仕切られている上の方を指すと、「違う」と首を振ります。 下を指すと、コックリ。 無事に流せました。 私と入れ替わりで、プンプンと掃除の人が濡れた床を拭くために入って行きました。 ただただ、すみません…!m(_ _)mペコm(_ _)mペコm(_ _)mペコ でも!このシャワーのようなもので実際に流すトイレも、この後1~2度あったのです。 わからん!! 蛇口の下に、水の張ってあるバケツが置いてある時がありました。 この時もどう流してよいかわからず、掃除の人に聞きました。 そしたら掃除の人がバケツを持ち上げて、そのまま水をバシャっと全部ひっくり返して入れました。 私は水が溢れてしまうのではないかと心配しましたが、鮮やかに全てジャッと下に流れ落ちました。 (その他のトイレ覚え書き) 〇基本的に紙がないことが多いです。 〇トイレは有料(10ルピー…18円くらい)と無料があります。 〇有料の時は、1回分のトイレットペーパーをちぎってくれることがあります。 〇使用後の紙は流せず、置いてあるバケツに入れる時もありました。 〇観光客が行くトイレは掃除されていますが、前の残っていたものがいくら流してもダメな時が何箇所かありました。 〇ホテルのトイレは、大抵は水洗でトイレットペーパーもついています。中には、トイレットペーパーの薄いものしか付いていない時もありました。 ◆水 水は、水道水も飲めません。 旅行中、毎日1本のミネラルウォーターが配られました。 ホテルの部屋にも無料ミネラルウォーターが置かれていました。 ただ、ホテルやレストランの食事中に頼むミネラルウォーターは有料で高いです。 浴槽の蛇口をひねったら、しばらく茶色の水が出続けたホテルがありました。 浴槽どころか、「洗面所の蛇口からも茶色の水が出てきて、タオルが茶色に染まった」と言っていたツアー客もいました。 生ものは元より、野菜や果物も洗った水だけでお腹を下してしまうこともあるとのことだったので、必ず火の通った物を食べるよう注意しました。 いよいよ帰国が近づき安心し始めた頃、サラダとラッシー(ヨーグルトのような飲み物)が出ました。 レストランでの食事だし、もし中っても帰るばかりだからと思いきって口にしました。 早速帰りの飛行機の中で下し始めたのには、なんともはや…です。(苦笑) 1週間ほどお腹の不調は続きました。 ◆食べ物 食べ物はおいしく食べられました。 私たちが行ったのは北インドで、ナンとカレーのイメージ。南インドは小麦より米が多いそうです。 ホテルのバイキング料理は美味しかったです。私はガイドブックの注意書きにあったように、火の通っているものしか口にしませんでした。 毎日の昼食やディナーメニューも変化に富んでいたけど、やはりカレーやナンがついていることが多かったです。 以前マレーシア(地図でインドに近い国と思える)に行った時、全部の料理が独特の油に支配されていて全く喉を通らなかったことがあり、きゅうりか瓜のように見える野菜ならさっぱり食べられるかと思いましたがやはり予想もつかない味(ギェ~~~!!!)で参ったことがあります! そんな訳で心配していたのですが、食べられてよかったです。 ◆物価 物価はビックリするほど安いです。 ガイドブックに、『地元の人が行くようなレストランでは、カレー定食が約60円。お茶1杯が約10円ほど。タクシーは5km乗って100~200円程度。月に3000円ほどの収入で暮らしている人もたくさんいる。土産品店などでは、観光客向けの値段がつけられているが、それでも日本に比べると随分安い。観光客が行くレストランでは高級レストランでも約1500円、お茶なら約200円もあれば十分。』とありました。 「水」のところでも書いたように、ホテルやレストランの食事中に頼むミネラルウォーターは有料で高く、1ℓのペットボトルが150ルピー(約270円)~200ルピー(約360円)でした。 私たちは観光客向けのホテルやレストラン、世界遺産などの観光地を巡り、あまり地元の人たちのような値段で支払うことはありませんでしたが、ただバスの窓から見た町の人たちの生活は(そんな感じなんだろうな)と伺い知れました。 バザールで買い物体験がありましたが、同じような品物を比べてみると「ホテルの売店の方が安くて質がよく、妥当で安心ね」と、ツアー客同士で情報交換したりしました。 ツアーで行った専門店のパシュミナや紅茶などの品はとても良かったです。 ◆チップ チップはガイドブックに枕銭1人10ルピー(約18円)とあったけど、ガイドに50ルピー(約90円)くらいが相場と聞いて置いてきました。 スーツケースは自分で運ぶとなっていたけど、ポーターに10ルピーでお願いしました。 有料トイレは出入り口で10ルピーを支払います。中の掃除の人には渡さなくてよいと教えてもらっていたけど、流し方が分からず助けてもらった時に10ルピーを渡しました。その人はにっこり受け取りましたが、すぐにお財布をしまってくれというジェスチャーをしたので慌ててしまいました。 一緒に写真に納まってもらった僧には10ルピーを請求され、渡しました。 ◆世界遺産 たくさんの素晴らしい世界遺産がありました。 美しいお城やお寺が多く、そしてやはりタージマハルの美しさは随一でした。 ◆象 象はインドの象徴的な動物です。 アンベール城で、名物「象のタクシー」乗車体験をしました。 象の背中の上に、手摺り付きの板の台(白い座布団が敷かれている)が据えつけられており、2人ずつ横がけに乗りました。乗り心地はゆらりゆらりと揺れながら、私たちの象は調子よく元気にくねくねした坂道を上ってくれました。たまに下げている足が石垣塀にぶつかりそうになるので、足を上げたりしました。遅い像を抜くこともありました。景色を見る余裕もあり、数十分間楽しんで乗りました。 後で、遅い像に乗った人の話を聞きました。 象は1日3、4往復が限界だそうです。 遅い象は相当疲れていたらしく歩みものろのろで、途中で動かなくなったり大変だったみたいです。操縦者が象を歩かせようと弓(棒?)を振ってしきりに叩くそうで、「象が怒っていきり立ったりしたらどうしようと、楽しむどころじゃなかった。」と言っていました。そして手摺りに必死でしがみついていたので、次の日は腕や腰が筋肉痛になっていたとか。その話に皆で大笑いしてしまいましたが、象は選べず偶然で気の毒なことでした。 ◆織物 インドの織物はとてもよいと思いました。 暑い国に、あの薄手で肌にまとわりつかない布地。サリーは色柄も様々あり美しく、納得の衣服です。私はサリーを大きなスカーフとして購入。インド綿に絹の混ざったスカーフも重宝しそうです。 少し光沢があって薄く透けて見える10cm四方くらいの巾着袋も、お洒落に使いやすいです。 また、山羊の喉の産毛で織られたパシュミナ! カシミヤよりもっと柔らかく、何とも言えない肌触りにストールを購入してしまいました。 ◆物売り 物売り攻勢もスゴカッタです!! バスを降りる度に、出口下で待ち受けたりしています。 観光場所まで歩いている間中ずっと張り付いてきて、振り払うのに一苦労したりすることもままありました。 ただ体に触れられたりすることはなかったので、その必死さを不愉快に感じるようなことはなかったです。 <エピソード> バスが発車しそうな時に、物売りが窓の外から隣りの席の男性に絵葉書を売ろうとしました。 初め男性は断っていましたが、物売りはもう1つ見せて2つではどうかと増やしました。 次に値下げをしてきました。 いよいよバスが動き出しても、まだ食い下がっています。 男性は気の毒になって、ついに買うことにしてお財布を取り出しました。 物売りはまだお金も受け取っていないのに、窓から絵葉書を男性の方に放り込みました。 男性はぴったりのお金の持ち合わせがなかったのか、前の席にいた奥様が男性にお金を渡し、ぎりぎり物売りに渡した直後にはもうバスのスピードも大分上がっていました。見事な連携プレイ!!間に合ってよかった!すごい異文化体験でした!? 見ていた私たちもハラハラしたやら、ホッとしました! ◆持ってて良かった物 人によって変わると思いますが、自分のメモとして残しておきたいと思います。 〇帽子、日焼け止め 〇ティッシュ(トイレ前まで箱で持って行っていた家族連れもありました。) 〇上着(すぐに着たり脱いだりできるように。) 〇小ぶりなショルダーバッグ (大きなバッグを持っていけない寺院がありました。バスを降りての観光は軽いバッグで手が空けられる物が楽です。バスの中にもう1つ、バッグに入りきらない物を入れておく袋やバッグを用意しておくと便利です。) 〇ペットボトル入れ(紐が平べったくて、ずっと持ち歩いても痛くなく下げて持ったり腕にかけたりできるもの。暑いインドの観光時に大いに重宝しました。) 〇扇子(ペットボトル入れに差し込み、いつも一緒に持っていました。) 〇虫よけ 〇制汗剤 〇変圧器(電圧が高くて、持参したドライヤーもすごい威力! 少し焼け焦げ臭も感じて心配になるほどでした。) 〇胃腸薬 〇両替…1万円(現地に着いてガイドから 4500ルピーに) (物価が安く使い切らなければならなかったので、2人で1万円で丁度よかったです。使うのはトイレ代とチップ、ショッピング、食事時の飲み物代が主。ビールを飲む人は他のドリンク代より高いので、追加で両替していました。) 〇10ルピー紙幣(たくさんあった方がよいです。トイレで必要不可欠。チップにも。) 〇クレジットカード、日本円 (トラベラーズチェックを2度使おうとしましたがダメで、クレジットカードはOKでした。日本のお金を使えるところもありました。千円札は2~3度使用しました。) ◆ごみ ごみはバス窓から見える道路の至る所に落ちていました。 私たちが連れて行ってもらった結構立派な建物の、大理石や高級なテーブルクロスなど売っている商品売り場の床に、たくさんの値札とかの紙が散乱しっぱなしなのには驚きました。 ◆貧富の格差 車窓から眺めた街並みは混沌としていました。 ●往来の店々のドアはなかったり、屋根は壊れたり張り付けたりしているものも多かったです。 ●印象的だったのは、広い空き地にテント生活している人たちがいました。 下に何か敷いていましたが、あの状態で寝たり生活しているとしたら日本人なら体が持たないと思いました。 ●富裕層や観光客が行くような高級ショッピング街の門の外に、貧しい母子がいました。 小さな男の子が裸で泣き叫んでいます。 数人のこどもたちを通り越して行くと、その先に顔がすっかりスカーフに巻かれて見えなくなっている女の子が、硬い石畳の上に横たわったままになっていて内心ドキッとしました。 ショッピング時間が終わって門を出ると、もう横たわっていた女の子の姿はありませんでした。どうしたのか気になりますが、演技だったのか…でも、本当に瀕死のようにも見えました。 バスに戻るため歩いていると、母親が物乞いをしてきました。 でも帰国間際で、もうほとんどルピーの持ち合わせもなくなっていたので、気の毒に思っても私たちはそのままズンズンと進んでいくしかありませんでした。 ルピーは国外持ち出し禁止なので、インドにいる間に使い切らなければならないのです。 たとえあげられても、焼け石に水だったでしょう。 ●帰国前に雨が降り、地下道を歩いていた時に水溜りができていました。 足に障害を持った人がいて、私たちのガイドがその人に来るよう合図をしました。 突然、その障害を持った男の人がザザザザ~~ッと獣のように水溜りの中に這いつくばってガイドから10ルピー(18円)を受け取り、お礼を言いました。 一瞬何が起きたのか唖然とし、その光景がショックでした。 それは違う!!と思いました。 ●<一般家庭でチャイの楽しみ>として訪問させていただいたお宅は、上記ガイドの友人宅でしたが、掃除や運転手などの使用人が数人いるとのことでした。 お子さんたちはインド語、日本語、英語の3ヶ国語が話せます。教育が循環し、また次の世代も裕福になるでしょう。 私たちのガイドはとても有能で人柄のよい人でした。日本に留学経験があり、日本のTV番組も担当したことのある人で、日本語が堪能です。国の資格を持っている公務員で、同じく使用人がいるとのこと。 彼は「使用人の給料は安いので雇える。インドの女の人はあまり働かない。だから太っている。男は僕のように朝から夜まで働き続けている。」と言っていました。 もしインドの女の人があまり働かないとしたら、きっと他にどんな仕事があるとか知らないし働き方を工夫してみようなどと思いつきもしないのではないかと思います。やはり経験や教育が非常に大切だと痛感します。 ●インドには何百ものお城があるそうです。そのお城のオーナーは王の子孫で、資産家となって多くの事業を展開したりしているとのこと。 片や、物乞いや物売り、トイレの中で一日働いている人もいます。 表面的には知っているような気持ちでいましたが、実際に生きるだけで必死なそのような人たちにも出会い、考えさせられた旅でした。
by sato_ongaku
| 2015-08-06 20:09
| ♯家族旅行・小旅行
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